先日シャンペーンさんが録音したFor Youのベースなのですが、録音が終わったトラックを全体の中で聴いてみた時に曲の雰囲気としっくりこなかったので、今度はシュンさんがフレットレスベースで録音をする事になりました。
もともとアレンジが進んでいく中でフレットレスベースを効果的に使う事が見えてきていたので、もともとのコンセプトに立ち戻る事になったという訳です。
実は先週にテストを兼ねてFender Japanのフレットレスベースをシュンさんの演奏で録音したのですが、ピエゾピックアップの音が固過ぎたり、ノイズが酷かったりと、トラックとしてはあまり使えるような状態ではありませんでした。
そこで、シュンさんの旧知の仲のギタリスト、タマさんからベースを借りてきて録音してみることになりました。
今回借りてきたベースは「Rob Allen の Mouse 30」です。
http://www.roballenguitars.com/mouse30.html
「これがRob AllenのMouse30です。」
ショートスケールのフレットレスベースなんですけど、とっても雰囲気のあるベースです。
以前にRob AllenのMB-2を弾かせてもらった時に、滑らかな弾き心地と太くて豊かな音、ノイズの無さに驚いたんですけど、今回のMouse30にもまたまたビックリしました。
http://www.roballenguitars.com/mb2.html
ショートスケールなのでロングスケールとは音の出方が違いますけど、弾き心地、スムースさ、ノイズの無さはそのままだと思いました。
以前からタマさんが「ギタリストには弾きやすいベースだよ。Rio君も1本持っといた方が良いよ!」なんて言われていたんですけど、ついに実物と会う事ができました。
....タマさん、自分にはそんな簡単に買える額じゃないです....。
それにしても楽器って面白いですよね。
同じ楽器でも弾く人によって音の深みや説得力が全然違います。
僕が弾いてもイマイチな音なんですけど、シュンさんが弾くとまさにフレットレスっていう味のある音になるんです。
さすが、ベーシストです。
ちょっとしたコツをシュンさんから教えてもらって試してみたら、なんと、自分でもそれ風の音が鳴るではありませんか!!
(もちろん、まだまだ使えるレベルではないですけど)
弾き方を知っている知らないで、こんなに違いが出るのかって驚きました。
ベース素人の僕が弾いてもきちんとした音が出るっていうのも、Rob Allenベースのクオリティの高さを物語っていて驚くべき事なんですけど、弾く人が弾いた時にプレイヤーの技術にきちんと応えて真価を発揮する楽器なんだなって思いました。
その楽器の表現力をきちんと活用できる事って、その楽器のプレイヤーの責任なんだなって教えてもらった気がします。
自分はプレイヤーとしてまだまだなんだなって痛感します。
職人の技とプライドを感じる楽器でした。
...いずれ、シュンさんに教えてもらったベースプレイのコツをギターにも取り入れてみようなんて企んでます。
さてさて、レコーデディングの話に移りましょう。
既に録音していたトラックを楽器を変えて録り直すだけだったので、ベース録りはサクサクっと終わりました。
Fenderのフレットレスベースでカリカリした音とノイズに悩まされたのが嘘のようです。
シュンさんも「これは弾きやすいな~。こういう楽器ならレコーディングもパパッと進むよね。」って楽しそうでした。
やっぱり、きちんとした楽器を持つ事って大切なんだなと思うと同時に、これからはレコーディングに通用する楽器を手にする必要を感じました。
ベースの録音がサクサク終わって、僕のアコギのストラミングパートを余った時間で録音する事になりました。
僕はソフトな感じの演奏になってしまうので、もっと激しくっていう注文が出ていました。
その結果....数テイクで弦を切ってしまうという大失態....。
その日のレコーディングはタイムオーバーで終了となってしまいました。
楽器の力加減を把握していないっていうのは致命傷ですね。
楽器の弾き方を知っている人と知らない人の違いを思い知る苦い苦い1日だったのでした。
次回は、アコギでリベンジです。
(オヤジバンドブログ「Central Avenue in Los Angeles」から転載しました。)
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