2作目のボカロ曲はドット絵との日々

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やっと2作目のボカロ曲を仕上げることができました。

1作目の「夏休み」を公開したのが2018年10月の終わりなので、それから2年半も経っていたんですね。

「夏休み」を作り、その後ゲーム音楽ボサノバカバーを手がけましたが、当時の僕にはミックスのスキルが足りないと痛感していたので、次のミク曲は小ぶりで手軽なものにしょうと思ったんですね。

ライブでよく演奏していたオリジナル曲をファミコンサウンド風にアレンジしたものを2019年の4月に作ってたんですけど、このトラックに初音ミクのボーカルを乗せようと思ったのが始まりでした。

【オリジナル曲/フリーBGM素材】We were There 〜ファミコン風〜

ファミコンサウンドならドット絵でしょう

ファミコンのようなレトロゲームのサウンドを使ったスタイル(チップチューン)の曲を作るなら、動画のイラストもドット絵にしたいところ。

前バージョンとなる上記の動画はイラストをフォトショップでドット絵風に加工したものを使ったんですけど、それっぽくなってもやっぱり”ドット絵風に加工したもの”でしかなかったんですよね。

せっかくなら、この機会にドット絵で自作してみようと思いまして、ドット絵の作り方も調べてみました。

フォトショップでも設定を工夫すれば作れるようですし、無料でもドット絵用のツールはあったんですけど、Asepriteというドット絵制作用のアプリが便利そうだったのでSteamから購入してみました。

最初は戸惑うことも多かったですけど、ドット絵のことを知っていくにつれてドット絵に特化した機能の便利さを実感したり、よく使うショートカットがフォトショップと共通していたりと僕にとっては買って正解のツールでした。

ちなみに僕はワコムの小さな板タブを使ってるんですけど、板タブでドットを打っていく作業はフォトショップでブラシを使っている時と似たような感じです。

僕はワイアレス版ではなく、USBケーブルで常時接続するタイプのものを使ってます。

職場でマウスをカチカチする毎日を過ごしていたら右手の筋が張るようになってきて、これはギターを弾くのに良くないと思ってそれ以来マウスは使わなくなって、トラックボールやペンタブ、トラックパッドを使うようになリました。

パソコンを日常的に使うデスクワークの手首の負担って、意外と無視できないものだと個人的には思ってます。

曲の歌詞の内容が思い出の中の教室が舞台になっているので、教室の画像を下絵にしてその上にドットを打っていく方法で制作を始めました。

手をつけ始めたのが2019年の前半。

ある程度進んだところで、ツイッターで少しずつ進行具合をアップしてみることにしました。

こうやってアップしていけば、自分に強制力が働いて途中でお蔵入りになったりせず最後まで仕上げる力になりそうですし、作っている途中の段階でも誰かに楽しんでもらえたら嬉しいですしね。

この時は6割ぐらい進んでいたと思ってたんですけどね、実際はここからが本番という感じでした。(^^;

ドット絵は最初のサイズ設定が重要

普段フォトショップで画像を作る時は目的のサイズより大きめの素材を用意して、必要な時には拡大しても十分な画素を確保できるようにしているんですけど、ドット絵を作り始める時に念のためにとキャンバスサイズを大きめに設定してたら、それが後になって大きな失敗だったと気が付きました。

まず、キャンバスが大きいとその分ドットを打つ数が増えるので単純に作業量が増えます。

次に問題なのは、キャンバスが大きいと必要な公開サイズに対してドット数が多くなり、結果としてとても細かいドット絵になってしまって、あまりドット絵らしくなくなってしまうということでした。

後になって小さめのキャンバスで作ってから、ニアネストネイバー方で等倍拡大することで小さなドット絵を綺麗に拡大できることを知ったのですが、僕はその反対の方法で作り始めてしまいました。

結果として、ドット絵というよりは妙に細かい写真のような作風になってしまいました。

このままでは時間がかかりすぎることを実感したので試しにキャンバスサイズを小さくしてみたんですけど、そうすると1ドットの線が不規則に潰れたり、細かい手直しが必要になってきたりしてドット絵の経験の浅い僕には手に負えそうになく、そのままのサイズで進めることにしました。

シンプルなドット絵で十分だと思っていましたし、トラックはすでにあるものを使うつもりだったので、それほど手間をかけずに2作目のボカロ曲が作れると思っていたのですが、ここから長い長い作業の日が続くことになるのでした。

ドット絵が大変で曲が増えない

2作目のボカロ曲は実験的に小作品をサクサクっと…と思って始めたはずが、ドット絵のキャンバスサイズが大きすぎてひたすら細かいドットを打ち続ける羽目になってしまいました。

このままだとドット絵が完成するまでは曲が増えないので、オカリナの練習動画やBGMなど小ぶりなものを作って、その裏でドット絵の制作を進めることにしてボカロ2作目はひとまずペースダウン。

もともとボカロ2作目はミックスの経験を積むためという面もあったので、それはオカリナやBGMですれば良いんじゃないかということで方針を変更。

ドット絵は時間をかけて、焦らずに作っていくことにしました。

ドット絵の見た目が良くなってきて、当初のプランのまま過去のトラックにミクのボーカルを乗せるだけだと絵と音の釣り合いが取れなくなってきてしまい、トラックも新しく作り直すことに。

…完成が近づいたと思ったら遠のいていくボカロ2作目、いったいいつ完成するのか…。(^^;

ちなみに使っているプラグインはCMYKさんの「Magical 8bit Plug2」とImpact Soundworksの「Super Audio Cart」を使っています。

【Magical 8bit Plug2】
チップチューンアーティストCMYKのYokemura氏が開発した、8bitゲーム機のようなサウンドを作るプラグイン。

Magical 8bit Plug | YMCK Official Website

ファミコン特有のビリビリジリジリしたベース音を再現するのに最適。

無料なのでチップチューンに興味がある人には持っておいて損はないプラグインです。

YMCK「Magical 8bit Tour」

YMCKさんの曲はこのプラグインが使われています。

【Super Audio Cart】
こちらは有料で、使用するにはKontaktプレイヤーが必要になりますが、アタリ2600、ファミコン、ゲームボーイ、メガドライブ、スーパーファミコンなど70年代から90年代のクラシックゲームサウンドに特化したプラグインです。

Super Audio Cart Complete - Retro Game Samples (VST, AU, AAX)
The most complete virtual instrument for retro video game samples ever, with over 2,500 classic & modern sounds, 7 game consoles and 8 home computers!

ちなみにプラグインは多くのメーカーがセールをしているので、急いで購入する必要がある場合以外はセールのタイミングを待って購入するのがおすすめです。Super Audio Cartを購入する時もセールの時期を狙いましょう。

話はミク曲に戻ります。

細かくて明らかに手がかかる机のパートが終わって一息つけたと思ったら、後回しにしていた床が意外と難しそうで、まだまだ先が長いことを思い知りました。

どうやっても床がうまくいかないので何か良い方法はないかと動画を見て回ったところ、Pixel Logicという教則本があることを知って即購入。

英語版ですが、とても勉強になる電子書籍で、僕の中でピクセルアートというものの捉え方が変わりました。

Pixel Logic - A Guide to Pixel Art
Pixel Logic is an in-depth pixel art tutorial book currently at 242 pages!This book focuses on VISUAL learning and limits text as much as possible, unlike other...

この書籍を手にしたときにはドット絵制作が結構進んだ状態だったので大きな軌道修正はできませんでしたけど、書籍から学んだことで活かせることは取り入れて、少しずつドット絵はレベルアップしながら完成に近づいていきました。

寄り道周り道をしながらステップアップ

新しく学んだチップチューンのエッセンスを実践するために練習用の曲を作ったり、ドット絵のアニメをフォトショップで作ってみたりと、寄り道で練習&実験もしてみました。

フォトショップでドット絵を作ってみたらどうなのか実際に試してみたんですけど、普通にドットを打つのはフォトショップでもそれなりにできて、これなら使い慣れているフォトショップの方がいいかなと思ったのですが、拡大縮小をするとドットや色が崩れてしまうのが問題でした。

Asepriteは履歴を遡ったり戻ったりする際にちょっと反応が鈍いのが気になっていたのでどちらも一長一短。

この先どっちで作っていこうか迷ってしまいます。

散歩アニメの前に作っていたAsepriteに戻ってアニメの使い勝手の確認。

アニメのフレームも慣れてくると総合的に見てAsepriteの方が手間がかからないのを実感。

履歴以外ではAsepriteの方が動作が軽い感じがするので、ひとまずフォトショップでドット絵を作るのは見送ることにしました。

2021年春、そうこうしているうちに曲もドット絵も完成が近づいてきました。

ミクの歌だからミクがいた方が良いかと思い、ラフに人物を立たせてみました。

しかし、ここから人物を仕上げていくだけの腕は僕には無く、ここからさらにスキルアップを目指すとなると曲の完成が数ヶ月は先になりそうなのが痛いところ。

人物なしのデモ動画を作って確認してみたら、人物がいないことで歌詞が際立って見えたので当初のプラン通り人物なしの景色だけでいくことにしました。

さぁ、これで完成!…と思ってたら、ここでまた最初のキャンバスサイズの設定ミスが響いてきました。

動画の書き出しの際に普段はPremiereからYoutubeのHDの設定で書き出しているんですけど、その設定だと細かいドットが潰れて意図しないパターンで書き出されてしまうという問題が発生!

4Kの書き出しをすると画像はくっきりと書き出せるのですが、書き出しに3時間ぐらいかかってしまううえに動画のサイズも大きいので、気軽に見てもらえるものでは無くなってしまいます。

それなりの落とし所を見つけて書き出して解決しましたが、ドットが細かすぎるとこういう問題も起こるのだなぁと勉強になりました。

なんだかんだで手間のかかったボカロ2作目

いろいろな回り道と勉強や実験を経て、ボカロ2作目がやっと完成しました。

もともとあったトラックにミクの歌を乗せて、ドット絵で動画を作るというプランでしたが、トラックは一から作り直し、途中で他にもドット絵やチップチューンの別曲を作ったりと、予想以上に時間のかかった作品になりました。

曲はシンプルなんですけどね、物を作るのは色々と手間がかかるものなのだなぁと改めて思いました。

【初音ミク/Chiptune/オリジナル曲】We were there

この曲自体はもう10数年前に書いた曲なんですけど、今回のバージョンが一番思い描いていたイメージに近いものになりました。

完成までに2年半もかかってしまいましたが、その間にした勉強や実験&実践で身についたことが活きていると思います。

随分と遠回りをしたような気もしますけど、完成してしまえばその遠回りも曲にまつわる思い出話、エピソードになるものですね。

すんなり出来上がったものではないだけに、僕にとってとても思い出深い動画になりました。

現在、この曲のために実践&実験用に作った練習曲もそれなりに形になったので、動画にして公開しようとドット絵を作っているところです。

ドット絵をちょっとかじってみて実感しましたけど、ドット絵って本当に手間がかかりますね。

巷で見かけるドット絵や、今まで遊んできたゲームのドット絵がどれだけ手の込んだものだったのか想像すると気が遠くなります。

ゲームクリエイターの方々に対する尊敬の念が深まり、ドット絵のゲームに愛着が湧いてきました。

ドット絵の勉強をしていく中でインディゲームという世界も知りまして、ちょっとそっち方面も遊んでみようかと、いえいえドット絵の勉強のために実際に触れてみようと思って、いくつかのインディゲームをSteamから購入してみました。

もしかしたら。また別の機会にブログで取り上げるかもしれませんが、今はこの曲が完成したことをブログにしたためておきたいと思います。

次のミク曲、その次の曲も制作が進んでいまして、過去のオリジナル曲もどんどんボカロ曲としてアップしてこうと思っています。

まだまだスキル不足だと思って経験を積むために周り道を選びましたが、周り道はこの曲で実を結んだようです。

これからはボカロ曲とゲーム音楽ボッサを充実させていこうと思います。

曲が完成したらTwitterでお知らせしますし、ニコニコ動画、Youtubeで公開していきますので、面白そうだと思ったらフォローやチャンネル登録をよろしくお願いします。

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